広島で看板・デジタルサイネージを手がける株式会社タテイシ広美社様。1977年の創業以来、「今いるメンバーで力を合わせ、働きやすくやりがいのある会社」を追求してきた同社が、創業50年を前に、全社を挙げた生成AI活用へ踏み出しました。きっかけは、社内に広がっていた「リテラシーの差」でした。まず社員約50名が参加する体験会でAIの入り口をつくり、そこから精鋭11名が応用研修(全4回)へ。わずか3か月で、kintoneとの連携から業務アプリの内製までを実現しました。研修の集大成では、外注すれば数百万円規模(約500万円級)になる業務システムを、社員が自らの手で組み上げるまでに至っています。体験会の設計から現場の変化まで、3か月密着ドキュメンタリーの記録とあわせてお届けします。今回は、研修を主催した立石専務、創業者である立石克昭会長にお話を伺いました。■ 担当講師:株式会社WEAVE 久保直樹■ 研修期間:2026年4月から6月(体験会2回+応用研修 全4回)%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FTdm1-LVkucw%3Fsi%3DrBgwCCu2QVbHjJbL%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E課題昨年Google Workspaceを導入しAIが話題に上る一方、自走する社員と、有料のGeminiを付与されても使ったことのない社員が併存。社内のリテラシー差が広がっていた設計部門は「図面検査」に多大な時間を要し、kintoneはデータがあっても検索性が悪く活かせていなかった工務部門は工程表の形式がバラバラで、図面の読み取り精度やデータ取込にも時間がかかっていた導入の決め手全社の底上げには「まず楽しく触れる体験会」と「実務に踏み込む応用編」の二段構成が最適と判断(体験コース+アドバンスコース)単発の講義でなく、ヒアリングから体験会、応用研修 全4回まで一気通貫で伴走する設計自社の実データ(図面・工程表・kintone)を教材に、現場業務へ直結させられる点研修の進め方kintoneやGoogleドライブとの連携、MCPを横断した活用で、情報抽出や資料作成を自動化Claudeによる業務アプリの内製、IllustratorのMCP操作の自動化まで実演で到達体験会では「手順の漫画化(Geminiで6コマ漫画に)」など、現場がすぐ使えるネタで入り口づくり研修の効果・成果外注すれば約500万円級になる業務システムを、社員自らの手で内製「一人で3時間かかる作業が一瞬で終わる」(設計開発課)など、時間削減を実感する声が続出kintoneやGoogleドライブと連携した情報抽出・資料作成の自動化が、受講者の実業務で稼働開始研修後アンケートで満足度・有用性ともに100%。複数部署から「普段AIを使わない人にも広げたい」と社内展開を望む声01|広がっていた「AIリテラシーの差」――AI活用に本格的に取り組もうと考えたのは、どんな背景からだったのでしょうか。立石専務:去年Google Workspaceを導入して、AIという言葉が飛び交うようになりました。自分たちで勉強してかなり活用が進んだメンバーもいれば、会社から有料でGeminiが付与されているのに使ったことがないという人もいて、リテラシーに差が出ているなと感じていました。それなら、体験コースとアドバンスコースの2つをやってみようとご相談させていただきました。――会長ご自身は、いまのAIの登場をどう捉えていらっしゃいますか。立石会長:うちは1977年に創業しました。それから10年ほどでパソコンが出てきて、大きく変わった時があったんです。まさに今がそれだなと。これをいかに早く活用して仕事に生かすかは、本当に大事なことだと思っています。02|まずは「楽しい入り口」から。社員約50名の体験会研修は、社員約50名が参加する体験会から始まりました。2回に分けて実施し、社員がパソコンを持ち寄って「AIをどう仕事に活かすか」のアイデア出しから取り組みます。講師の久保は、工程書やマニュアルをGeminiに読み込ませて6コマ漫画に変換する「手順の漫画化」など、現場ですぐ使えるワークを次々に紹介。「ギャル風に」というお題では会場が笑いに包まれ、社員がAIを身近に感じる入り口となりました。――2回目には会長もご参加いただきましたが、体験会を終えて、社員のみなさんの反応はいかがでしたか。立石会長:私も公演活動でパワーポイントの画像をつくるくらいは触っていましたが、深いところは分かっていませんでした。今回あらためてAIを試してみて、すごく分かりやすく、社員たちも理解できたのではないかと思います。03|現場実装へ。kintone連携から業務アプリの内製まで体験会で火のついた関心は、精鋭11名による応用研修 全4回で一気に実装レベルへと進みます。kintoneやGoogleドライブとの連携、MCPを横断した活用、そして業務アプリの内製まで。研修の集大成では、外注すれば約500万円級になる業務システムを、社員が自らの手で組み上げるところまで到達しました。――研修を通じて、実際の業務はどのように変わりましたか。設計開発課 Aさん:一人で3時間かかるような作業も一瞬で終わり、時間を大幅に削減できました。アプリ開発をしていない人でも作れて、費用対効果がとても大きいです。設計開発課 Bさん:マルチタスクで同時に作業を進められるようになりました。別案件の部材選定をClaudeのアプリに任せるなど、同時進行で仕事ができています。営業部 Aさん:kintoneとGoogleドライブの連携で、情報の抽出や資料作成まで進められました。業務効率アップの道筋が見えました。企画デザイン課 Aさん:IllustratorのMCPを設定して、ClaudeからIllustratorを操作できるようになりました。04|めざす先は、一人ひとりの「AIアシスタント」研修を通じて、AIを自分たちの武器として広げていこうという意思が、部署を越えて生まれました。――今後、社内でどのように広げていきたいですか。企画デザイン課 Aさん:普段AIを使わない人や、苦手意識を持っている人の業務改善にも貢献できるので、活用していきたいです。営業部 Aさん:他のメンバーも含めて運用できるようにしたいです。――会長は、この先にどんな組織像を思い描いていますか。立石会長:拡大成長で会社の規模を大きくするというよりも、今いるメンバーで力を合わせて、働きやすい会社、やりがいのある会社を突き詰めていきたい。連絡に時間を使いすぎず、生産性を上げる。一人ひとりのアシスタントとしてAIが活躍してくれたら、と思っています。今後は、セキュリティ設定や基幹システム「Sign Jobs」との連携、Gemini新機能の活用など、より実務的なテーマへと歩みを進めます。先行する層の実装伴走と、基礎を固めたい層のフォローを二層で重ねながら、タテイシ広美社様のAI活用は組織に根づいていきます。クライアント株式会社タテイシ広美社業種看板・デジタルサイネージ・LEDビジョンの企画・製造所在地広島県府中市社員数120名研修内容生成AI 体験会(社員約50名・2回)+応用研修 全4回